【2025年最新】企業のエシカルな取り組み事例15選|注目されている背景もご紹介!

【2025年最新】企業のエシカルな取り組み事例15選|注目されている背景もご紹介!

近年、環境や社会に配慮した「エシカル消費」への関心が高まる中、多くの企業がサステナビリティを重視した取り組みを積極的に展開しています。

本記事では、エシカル消費とは何か、なぜ今注目されているのかという背景から、国内外の先進企業15社による具体的な取り組み事例までご紹介します。企業のCSR担当者やサステナブルな生活に関心のある方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

エシカル消費とは?

エシカル消費とは?

エシカル消費とは、購入する際に「その商品が社会や環境にどのような影響を与えているか」を考慮し、より良い未来に貢献する選択をすることを指します。たとえば衣類を選ぶ際には、素材の生産過程や製造に関わる人々の労働環境、輸送時の環境負荷、さらには廃棄後の処理方法までを視野に入れて判断します。

こうした行動は、単なる買い物ではなく、地球規模の課題に対する個人の意思表示ともいえるでしょう。エシカル消費はSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にも深く関わり、持続可能な社会を築く一助となります。

消費の在り方を見直すと、私たち一人ひとりが社会課題の解決に参加できるのです。


 

エシカル消費が注目されている背景

エシカル消費が注目されている背景

私たちが日常的に行う買い物は、実は世界中の人々や環境に大きな影響を与えています。安価な商品には、途上国の過酷な労働や環境破壊が隠れている場合も多く、無意識のうちにその問題に加担してしまう恐れがあります。

エシカル消費は、そうした背景に目を向け「誰がどこで、どのように作ったか」を意識して選ぶ行動です。フェアトレード商品や地域支援に結びつく製品を選べば、社会的弱者や地元産業を支えられます。

これは、SDGsが掲げる「つくる責任 つかう責任」の実践にもつながり、地球規模の課題解決に貢献します。エシカル消費は、未来を守る一人ひとりの選択なのです。


 

企業のエシカルな取り組み事例15選

ここでは、企業のエシカルな取り組み事例をご紹介します。


1.株式会社良品計画

1.株式会社良品計画

参考:株式会社良品計画

無印良品を展開する株式会社良品計画は、環境への影響を最小限に抑えるため、脱プラスチックの取り組みに積極的です。商品の陳列や包装に使われていたプラスチック資材を、再生紙やFSC認証紙など持続可能な素材に置き換える工夫を重ね、紙製ハンガーやタグピンへの変更も実施しています。

また、プラスチック製収納用品や衣料品、紙フックなどの回収を通じて、循環型社会の実現にも取り組んでいます。再生素材を使った製品開発にも注力しており、リサイクル市場の拡大に向けて今後は他社との連携も視野に入れているようです。


2.株式会社 資生堂

2.株式会社 資生堂

参考:株式会社 資生堂

株式会社 資生堂が展開するスキンケアブランド「BAUM(バウム)」は、環境との調和を重視したものづくりを行っています。家具メーカー「カリモク家具」の製造過程で生じた端材を活用し、木製パッケージとして再利用。使い捨てを前提とせず、レフィル式にすると長く使い続けられる設計です。

木材特有の経年変化を楽しめる点も魅力で、まるで家具のように愛着が湧く仕様となっています。こうした取り組みには「樹木との共生」をテーマとするバウムの理念が反映されており、森林資源への関心を化粧品を通じて喚起する狙いも込められています。


3.スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

3.スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

参考:スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

スターバックスは、世界中のコーヒー生産者とともに持続可能な調達を実現するため「C.A.F.E.プラクティス」という独自の基準を導入しています。この基準は、品質の高さだけでなく、生産者の生活の安定や人権の保護、環境の保全にも重点を置いており、2004年から継続的に運用されています。

また、コーヒー豆の包装には「エシカルソーシングスタンプ」が付けられ、倫理的な調達への取り組みを明示し、さらに、毎月20日を「エシカルなコーヒーの日」と定めるなど、消費者にも環境と人に優しい選択を呼びかけている企業です。


4.オルビス株式会社

4.オルビス株式会社

参考:オルビス株式会社

オルビス株式会社は「環境へのやさしさと肌への効果は両立できる」という理念のもと、新ブランド「CLEANENCE(クリーンエンス)」を立ち上げました。このブランドでは、自然や社会への配慮を重視しつつ、サイエンスの力でスキンケアの可能性を広げています。

廃棄予定だった植物由来素材を有効成分として活用する「アップサイクル原料」の導入や、FSC認証を受けた古紙100%の外箱、さらにはバイオマスプラスチックの採用など、資源循環を意識した製品設計を実施しています。また、社会貢献団体との連携を深めながら、持続可能な社会づくりに貢献しているでしょう。


5.日本マクドナルド株式会社

5.日本マクドナルド株式会社

参考:日本マクドナルド株式会社

マクドナルドは、環境への配慮と食品ロス削減の両立を目指し「メイド・フォー・ユー(MFY)」という注文ごとに調理するシステムを導入しました。この仕組みにより、商品廃棄量を従来比で半減させる成果を上げ「食品産業もったいない大賞」を受賞しました。

また、子ども向けメニュー「ハッピーセット」のおもちゃを回収し、店舗のトレイへとリサイクルする取り組みも進行中です。2022年には約450万個を回収し、楽しみながら環境への関心を育てるきっかけを提供しています。


6.ソニー株式会社

6.ソニー株式会社

参考:ソニー株式会社

ソニーは「環境負荷ゼロ」を目指す長期環境計画「Road to Zero」のもと、製品の開発から廃棄までを通じた持続可能な取り組みを推進しています。ホームオーディオ製品には、独自開発の再生プラスチックを採用し、音質と環境配慮の両立を実現に取り組んでいます。

温室効果ガスの排出削減や資源循環に貢献するだけでなく、省エネ設計や再生可能エネルギーの活用も積極的に進め、包括的な取り組みにより、ソニーは国際的にも評価されている企業です


7.株式会社ロッテ

7.株式会社ロッテ

参考:株式会社ロッテ

ロッテが推進する「LOTTE DO Cacao PROJECT」は、カカオを通じて人と社会に新たな価値を届ける挑戦です。2015年に始動した本プロジェクトでは、チョコレート製造で生じる副産物「カカオハスク」を再利用し、クラフトジンなどの新商品へとアップサイクルしました。

こうした取り組みを通じて、資源の有効活用と生産者への利益還元を実現しています。持続可能な「カカオサイクル」の構築により、カカオの恵みを社会全体で分かち合う仕組みづくりを進めています。


8.花王株式会社

8.花王株式会社

参考:花王株式会社

花王株式会社は、持続可能な社会の実現に向けて、プラスチック資源の循環利用に取り組んでいます。ライオン株式会社と連携し、使用済みつめかえパックを再び同じ種類の容器に戻す「水平リサイクル」を実現しています。

これにより、再生材料を用いた製品化に成功しました。また、視覚に障がいのある方にも配慮し、容器に触覚で判別できるきざみやラインを導入しています。

こうした工夫はJIS規格にも反映され、誰もが安心して使える製品づくりとエシカルな消費行動を後押ししています。


9.株式会社東京バル

9.株式会社東京バル

参考:株式会社東京バル

株式会社東京バルは「食卓から社会へ還元を」の理念のもと、持続可能なライフスタイルの普及を目指しています。週に1回から気軽に始められるプラントベースな食事を提案する「EASY VEGAN」では、えんどう豆を使用した代替肉や植物性チーズ、ヘルシーなオートミールクッキーなど、環境と体にやさしい商品を展開している企業です。

また「My Best Cellar」では、サステナブルなワインとヴィーガン対応のおつまみを取り揃え、日常の食卓からエシカルな選択の支援に取り組んでいます。


10.アサヒ飲料株式会社

10.アサヒ飲料株式会社

参考:アサヒ飲料株式会社

アサヒ飲料株式会社は、次世代に向けた取り組み「100YEARS GIFT」の一環として、CO₂を吸収する革新的な自動販売機の実証実験を始動しました。この自販機は稼働しながら大気中のCO₂を取り込み、そのCO₂を肥料やコンクリートといった資源として再利用する新しい循環モデルを構築しています。

年間吸収量は最大で、電力由来の排出量の20%相当とされ、スギ約20本分の効果に匹敵します。自治体や企業と連携し、脱炭素社会の実現を目指しています。


11.ラッシュジャパン合同会社

11.ラッシュジャパン合同会社

参考:ラッシュジャパン合同会社

ラッシュは1995年にイギリスで創業されたハンドメイド化粧品・バス用品のグローバルブランドで、環境や社会に配慮した取り組みを重視しています。製品づくりにおいては、動物実験を行っていないと確認できる企業からのみ原材料を調達するなど、倫理的な基準に基づいた調達方針を徹底しています。

また、フェアトレードや自然環境の保護にも力を入れ、7つの倫理的指針を通じて持続可能なビジネスモデルの確立を目指している企業です。


12.株式会社ZOZO

12.株式会社ZOZO

参考:株式会社ZOZO

株式会社ZOZOは、環境に配慮した買い物を促進するため、さまざまな取り組みを展開しています。再生可能エネルギーの活用や梱包資材の見直しに加え、ユーザーがサステナブルな商品を選びやすくなるよう売り場づくりにも注力している企業です。

「elove by ZOZO」では、循環型ファッションやエシカルコスメに関する情報を発信し、持続可能な社会づくりに貢献しています。楽しさと環境配慮を両立する新たなファッションの価値観を提案しています。


13.株式会社大川印刷

13.株式会社大川印刷

参考:株式会社大川印刷

株式会社大川印刷は、再生可能エネルギー100%による印刷を実現し、ゼロカーボンを目指す環境印刷の先駆者です。創業以来培ってきた印刷技術に、環境への配慮を融合させ、ノンVOCインキやエコ用紙を採用しました。

また、配送には電気自動車など低排出車両を使用し、温室効果ガスの削減にも注力しています。環境団体との協働を通じて、持続可能な社会の実現に貢献する取り組みを積極的に展開しています。


14.ザボディショップジャパン株式会社

14.ザボディショップジャパン株式会社

参考:THE BODY SHOP(ザボディショップ)

THE BODY SHOPは、環境や社会に配慮したブランドとして知られ、2023年3月に新宿の旗艦店を「チェンジメーカーズワークショップストア」として刷新しました。この店舗は、リサイクル素材や再生資源を積極的に活用した循環型の空間で構成されています。

店内には、FSC認証木材や堆肥化可能な容器、廃棄予定だったプラスチックなどが使用され、古材はリビルディングセンタージャパンから調達しています。さらに、引退した東海道新幹線のアルミ素材まで内装に再利用するという、日本ならではの工夫が盛り込まれた店舗です。


15.サラヤ株式会社

15.サラヤ株式会社

参考:サラヤ株式会社

サラヤ株式会社は、衛生・環境・健康の3つの領域で革新的な製品とサービスを提供している企業です。医療や福祉施設、食品工場、公共施設などの現場で使用される洗浄・消毒剤のほか、家庭向けには環境にやさしい台所・洗濯用品、健康食品も展開。企業活動を通じた社会貢献にも積極的です。

マレーシア・ボルネオ島では生物多様性の保全に取り組み、岡山県西粟倉村では森林の再生と地域支援を進めるなど、持続可能な未来づくりに貢献しています。


 

サスティナブルなスローウエアブランド「CLALAFOR」のご紹介

サスティナブルなスローウエアブランド「CLALAFOR」のご紹介

「CLALAFOR」は、美しい瀬戸内海の港町で、2022年に生まれたばかりのサスティナブルなスローウエアブランドです。人体や環境に有害な化学物質を使用しておらず、倉敷染という繊維加工の安全認定も取得しています。

また、トウモロコシから作られた生分解性のリサイクルポリエステル素材のニットを使用しており、持続可能なファッションの選択肢として、快適なスローウエアを提供しています。CLALAFOR(クララフォル)はこちら


 

エシカル企業でよくある3つの質問

エシカル企業でよくある3つの質問

 

質問1.エシカル消費マークとは?

質問1.エシカル消費マークとは?

参考:環境省

エシカルマークは、製品やサービスが環境や社会に配慮されていと示す認証の目印です。中立的な第三者機関による厳正な審査を通じて基準を満たした場合に付与され、消費者がより責任ある選択をする際の参考になります。

このマークがあるからといってすべてが完璧にサステナブルであるとは限りませんが、選択の判断材料としての活用が可能です。エシカルマーク付きの商品を選ぶと、企業の環境や社会課題への取り組みの後押しにもつながります。


関連記事:エシカル消費マーク(認証マーク)とは?覚えておきたい認証マーク20選をご紹介! – CLALAFOR


質問2.エシカルファッションとは?

エシカルファッションは、製造から販売、廃棄までのすべての工程で人権や環境への配慮を重視したファッションのあり方です。素材には環境負荷の少ないものやリサイクル原料を使用し、生産現場では労働者の安全や公正な待遇が守られることが求められます。

また、過剰な消費を避けるという視点も含まれており、ファッションを楽しみながら社会や地球に優しい選択をするのが、エシカルファッションの本質といえます。


関連記事:エシカルファッションとは?取り入れるメリット・デメリットや選ぶ際のポイントをご紹介! – CLALAFOR


質問3.エシカル消費が日本で根付いていない理由は?

日本ではエシカル消費への関心が徐々に高まっているものの、価格の高さや入手のしにくさから、日常的な行動としてはまだ浸透していないのが現状です。人権や環境への配慮に伴うコスト増加が価格に反映され、購入をためらう消費者も少なくありません。

加えて、エシカル商品を扱う店舗が限られているのも普及の妨げとなっています。こうした中、企業はエシカル消費を新たな成長機会と捉え、商品の開発・提供とともに、意義や価値の啓発に主体的に取り組むことが求められています。


 

まとめ

まとめ

本記事では、エシカル消費の概念や注目されている背景、そして先進的な取り組みを行っている企業15社の事例をご紹介しました。エシカル消費は単なるトレンドではなく、持続可能な社会を実現するための重要な考え方として定着しつつあります。

企業としても、消費者としても、自分たちの選択が社会や環境に与える影響を考慮した行動が求められる時代となるかもしれません。

なお「CLALAFOR」では、トウモロコシから作られた生分解性のリサイクルポリエステル素材のニットを使用し、サスティナブルなスローウエアを提供しています。⇒CLALAFOR(クララフォル)はこちら